イボ

イボ

 イボには、他人に伝染するウイルス性のイボと、体質性(主に加齢現症)のイボに分かれます。

  1. 尋常性疣贅(イボ)

年齢・性別を問わず手足などに出来る一般的なイボはこれを指します。症状に応じて液体窒素療法・外用・漢方内服(ヨクイニン)を組み合わせます。一回で治るわけではなく、液体窒素は根気良い通院が必要です(数ヶ月~半年)。当院では液体窒素療法は基本的には2週間毎が適切と考えています。皮膚科医の中には、営業的な面から毎週通院させる医師もいるようですが、過剰診療と考えます。

  1. 伝染性軟属腫(いわゆる水イボ)
  2. 小さな子どもによく見られる、いわゆる水イボです。他のイボに比べ伝染しやすいのが特徴です。成長とともにいずれは必ず治るので、その点では積極的な治療は不要ですが、集団生活(保育園幼稚園)で伝染しますので、管理者(園長)の立場では可能ならば治療が望ましいのです。数個程度の場合、専用のピンセットで摘除しますが僅かな痛みを伴うので、麻酔シール(ペンレス)を併用する場合があります。また、多発している場合や年齢的に摘除が無理な場合、外用療法で経過を観察します。

  3. その他
  4. 顔面に発症し美容的な面で治療が必要な青年性扁平疣贅や、性行為で感染する尖圭コンジローマがあります。

  5. アクロコルドン
  6. 首・鎖骨部・ワキの下に多発するイボで、中年以上の女性に多く見受けられます。
    専用のハサミでカットする方法や液体窒素、大きいものはレーザーを使うこともあります。

  7. 脂漏性角化症
  8. 加齢と共にほとんどの人に見られ、別名老人性疣贅(イボ)とも言います。とくに顔面、頭部、前胸部、背部に多くみられます。液体窒素療法や大きい場合は手術により切除縫合します。